【原発事故汚染水の海洋放出】放出直前、福島第一原発に向かって抗議

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 政府と東電が汚染水の海洋放出を始める直前の8月24日午前10時、福島県大熊町の東電福島第一原発近くでは、海洋放出に反対する市民たちが抗議の声を上げました。直前まで必死になって抵抗した人たちがいたことは記録に残しておくべきです。写真と原発前で行われたスピーチの一部を紹介します。(ウネリウネラ牧内昇平)


東電福島第一原発の前で

 福島県民として原発反対をやってきましたけど、原発は「トイレのないマンション」と言われてきましたが、汚染水が流されることになって、本当にトイレのないマンションだというのが目の当たりになっていて、悔しい思いをしています。アジアの国々の人びとが大反対しています。それぞれの政府としての態度は少し違っていても、たくさんの市民たちが反対しています。なんということか、と思っています。私たちの孫の世代のためにあきらめずにやっていきます。なんとしても声を上げ続ける覚悟です。
手前の道路が国道6号線。左に見える道を進めば福島第一原発に着くが、一般車両の通行は禁じられている。
 流したら、福島県の恥だよ。福島も宮城も漁業は壊滅しますよ。魚はもう食えなくなっちゃうよ、はっきり言うけど。政府の関係者も全然「科学的」じゃないよ。原発のエンジニアとして言います。とんでもない話ですよ。
 トリチウムは安全じゃない。トリチウムは人体に取り込まれればDNAをつなぐ鎖を破壊してしまうリスクがある。でも、今流そうとしているのは汚染水だよ。トリチウムだけじゃないよ。海水で薄めて流すというけど、薄めたって総量は一緒なんです。生体濃縮した魚を食べたら人間の体にも入ってくるんです。
 海はゴミ捨て場じゃないよ。水俣病で分かったのにまた同じことを繰り返そうとしているんです。馬鹿じゃないのかと言いたい。
 「原発安全神話」から変わって「被ばく安全神話」になってしまった。通常の被ばく限度は年間1ミリシーベルトですよ。でも福島県民だけ年間20ミリシーベルトが押しつけられている。そのうえ汚染水を流すなんて。ここに爆弾あるんだったら爆弾を投げつけたいよ。ほんとに。ふざけんな!
 みなさん、海は誰のものでしょう? みんなのものです。決して政治のトップや官僚や大企業だけのものではありません。なのに、私たちが住む地球の美しい環境を汚すっていうことに私はすごく憤りを感じます。
 私たち大人はまだいいですよ。子どもや孫、次世代の人たち、動植物の命を侵すことになる。私は肌でそう感じています。主婦です。単なる主婦。主婦がそう思うんです。そういうほうが案外当たっているんじゃないですか?
 陸上保管!海洋放出反対! 
市民たちを取材する報道陣。フリーランスや海外メディアが多い。
 本当にひどいことだと思います。ものすごく強い力が動いているから、私たちにどのくらいのことができるか不安にもなりますけど、ここであきらめたら、未来や全世界の海でつながる人たち、アジアの人たちに顔向けができないと思っています。
 何ができるかはわからないけれど、汚染水が海に流されるのをストップできるよう、これからも頑張りたいと思います。
南無妙法蓮華経、南無妙法蓮華経・・・。妙法寺(千葉県)の法尼、矢向由季さんが福島第一原発に向かってお経を唱えた。

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