東京電力福島第一原発事故で発生している汚染水の海洋放出について、読者の皆さんからいただいたご意見を紹介していきます。ぜひお読みください! ※画像は宮城の海
【瀬川嘉之さんのご意見】
現在のトリチウム以外(セシウム137)の漏出 セシウム137だけで2018年推定で年間7300億ベクレル(1日20億ベクレル)が漏出している。 Seven years on, radioactive water at Fukushima plant still flowing into ocean, study finds(the japan times 2018.4.29) 福島第一でのトリチウム以外の年間放出管理目標値2200億ベクレルの3.3年分だから、それだけでも、もう1ベクレルも放出できない。むしろ早く漏出を止めろという話。漏出が管理目標値を下回ったからってまた流していいという話には全然ならない。 【PAZさんのご意見】のようにもう7万年分も出しているのだから。
【ウネリウネラから一言】
瀬川嘉之さんは、7月29日に本サイトで紹介した【PAZさんのご意見】に呼応して書いてくれました。
すでにこれだけたくさん放出してしまったのだから、〈漏出が管理目標値を下回ったからってまた流していいという話には全然ならない〉というご指摘、その通りだと思います。
瀬川嘉之さん、ありがとうございました!
【脇田さんのご意見】
悲しいかな。この国は当事者の声は聞かない。
記事を読ませていただきました。地元の漁師の方の切実な思い、ひしひしと伝わって来ます。それでもこの国は心からの叫び声に耳を貸そうとはしません。
何故か。
国民世論の盛り上がりがいまいちで、当事者でない者の約半数が政府の情報操作的報道によって海洋放出に賛成しています。今、国は原発推進計画を台本通りに進めようとしています。
国、東電にとってみれば、計画変更は「あってはならない」ことなのだと思います。
【ウネリウネラから一言】
脇田さんは以下の記事への感想を書いてくれました。
「コンコルド効果」という言葉があります。
コンコルド効果
事業を続けても利益が見込めないにもかかわらず、それまでの大きな投資が無駄になることを惜しんで事業をやめられない状態になること。超音速旅客機コンコルドの事業失敗が名前の由来です。埋没費用(サンクコスト)効果とも言います。
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海洋放出計画にはすでに莫大なコストがかかっており、いわゆるコンコルド効果もあって国や東電が方針を変えたくないのは当たり前だと思います。しかし、流してしまってからでは後戻りできません。反対する人の意見をきちんと聞いて、立ち止まって考えてほしいです。特に原子力の分野において、〈台本通り〉に物事が進まないことは2011年の事故が証明していると思います。
脇田さん、ありがとうございました!
【岐泊さんのご意見】
海洋投棄以外の手段を政府東電が取らない根拠が崩れている
汚染水が本当に飲めるなら飲み物の原料にするはずで、しないのは飲むと危険だから。飲めない水を海に捨てれば、海の汚染で、被害は世界中だし、直接には必死の思いで海に出ている福島の漁業に致命傷だという事くらいは子どもでも解る。
それなのに海洋投棄を断行するのは費用の安さと聞いていたが、トリチウム以外は除去との前提が崩れているし、海洋汚染の後始末という新たな大問題の発生を無視して、その不利益を被る当事者には日本政府も東電も含まれるのにまったく考えようともしていない。
海洋汚染強行でもとにかく地元漁協さえ黙らせれば…というような、ネット社会以前のセンスでは、即時国際問題化が避けられない今後の展開に後手後手で壊滅的破産でしょう。議論を盛り上げて、海洋投棄を止めたいです。
【ウネリウネラから一言】
汚染水の海洋放出はすでに国際問題になっています。〈断行〉〈強行〉だけが打開策だとは思えないのですが、政府はあくまでその構えですよね…。
岐泊さん、ありがとうございました!
【Anneさんのご意見】
汚染水でしかない デブリがむき出していることを認めながら、他国の処理水と同じだと言うことは、既に虚偽でしかない。 放出されたら、なんと言われようと、東北で採れた魚や海産物は買いません。消費者にとっては、風評ではなく、実害となるのですから。 3県の漁師さん、ここで引き下がらないでください。 責任をとるべきは、政府、東電と湯水の如く安く電力を使い放題だった大企業、経済界ですよ。 処理法も、土地の確保も、国民ではなく、保障金の問題でもなく、政府と彼らが取り組み、税金や一般の電気代で肩代わりさせないでほしいもの。失策はすべて税金でなど、とんでもない。 地位に胡座をかいている議員の、海外旅行と、他国へばら撒くための税金を納めている訳では無い。
【ウネリウネラから一言】
Anneさんは、原発事故汚染水の海洋放出が政府や東京電力の失策であることを鋭く指摘してくれました。
また、〈地位に胡座をかいている議員の、海外旅行と、他国へばら撒くための税金を納めている訳では無い〉という指摘が印象深かったです。つい先日も「エッフェル塔記念写真」問題がありましたね。
視察?観光? 自民党女性局長の「エッフェル塔ポーズ」に批判が殺到 渡航費の原資は税金では…(2023年8月1日東京新聞)
Anneさん、ありがとうございました!
【小倉志郎さんのご意見】
汚染水海洋放出には実害あり
放射能の健康への影響に「閾値」はありません。どんなに薄めても実害はあります。
太平洋に流せば、影響を受ける人の数は膨大になります。一度放射性物質で汚した海を元のきれいで安全な海に戻すことは不可能です。よって、汚染水を海洋には絶対に放出してはいけません。
【ウネリウネラから一言】
「閾値(しきい値)」というのは、「これ以下なら安全」という境界線のことです。〈放射能の健康への影響に「閾値」はない〉という小倉志郎さんのご指摘は、とても大事だと思います。
”閾値がない”→”リスクがゼロにはならない”→”リスクがゼロでないならば、代替策を探ろう”
このような考え方のほうがいいと思います。
小倉志郎さん、ありがとうございました!
皆さまのご意見を募集します
海洋放出問題について、皆さまのご意見を募集します。長いものも短いものも、海洋放出を支持する声も反対する声もすべて歓迎です。お待ちしております。
※いただいたご意見に対しては、ウネリウネラから掲載の可否を聞くメールを送っています。メールで直接意思確認できた人のみ、サイトへの掲載・編集作業をしています。もし「投稿したのにメールが来ない」という方がいましたら、恐れ入りますが、uneriunera@gmail.comにご一報ください。
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