福島第一原発事故による汚染水(国や東電は「ALPS処理水」と言っている)の海洋放出について、原子力規制委員会が東電の実施計画を審査しています。5月18日の会合で、規制委員会としては「東電の計画に安全性の問題はない」とする審査結果をまとめました。現在、その審査結果について、パブリックコメントを募集しています。
このパブコメの募集が6月17日の午後23時59分までです。
海洋放出の実施計画を審査
海洋放出に賛成の人も、反対の人も、考えていることを書いて提出すると良いと思います。インターネット上なら意見募集フォームから簡単に提出できます。
政府が作っている募集要項には「原子力規制委員会の審査書案に対する科学的・技術的意見がありましたら、提出してください」と書いてありますが、筆者(ウネリ)はこの文言は無視していいと思っています。私たちの意見を「科学的・技術的なもの」に制限されるいわれはありません。また、「何をもって科学的とみなすか」についても意見が分かれるところでしょう。必ずしも政府が作った土俵に乗って相撲をとらなければならない、とは限りません。
たとえば筆者は現時点では海洋放出に明確に反対ですから、以下のようなこともコメントとして書きました。
私は「汚染水の海洋放出」自体に反対です。ですので、海洋放出を前提とした計画の審査書案については「海洋放出そのものに反対だ」という意見を書かざるを得ません。考えてみてください。「化学兵器をつくります。その作り方について科学的・技術的意見がありましたら募集します」と言われても、「この種類のガスを使ってください」とか、「製造工程にはこういう安全管理を徹底させるべきです」とか、そういう話にはなりません。まず一国民として、「化学兵器はほしくありません。作らないで下さい」と言うしかありません。
パブコメを書くための勉強会も
くり返しになりますが、海洋放出に賛成の人も、反対の人も、考えていることをしっかり書いて提出するのが良いと思います。
「パブコメの書き方が分からない」という人のために、以下のようなオンラインイベントも、連日開催されているようです。
(7) パブコメみんなで一緒に書いてみよう! ~フクシマ原発汚染水の海洋放出に意見する5+1 daysアクション(6/11 + 6/13-6/17) | Facebook
海洋放出がすべての人に関わる問題であることは確かです。政府のパブコメ募集をひとつのきっかけとして、いったん「自分なりに考えてみる」ことが大切なように思います。
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