11月17日に終了した映画「AFTER ME TOO」上映会@福島について、参加してくださった方々からご感想をいただいています。
第1回はこちら ↓
振り絞るように映画に応答してくれた皆さんに感謝します。私たちウネリウネラにとっての宝物です。少しずつ大事に、紹介したいと思っております。
(※ご本人の了解を得たもののみ本サイトで紹介します)
【11日に来てくれた大学生・Mさん】
題名:炎にさわれた
メッセージ本文:
上映会ありがとうございました!
私も数年前に辛いことがあって、「観に行きたいけどぶり返したらどうしよう」と正直不安な気持ちでした。
辛いことがあってから、毎日水中で生かされているような感覚です。涙は誰にも気づかれないし、自分でさえ気づけない。声はこもって届かない。どこへ泳げばいいのか全然分からないのに、泳ぐのを止めたら沈んでしまうから、とりあえずずっとバタバタしています。
でもこの映画を観て、たまには海底でゆっくりするのもいいなぁと思いました。
忘れられないことは無理に忘れなくていいし、他人になんと言われようが自分が辛かったら辛いでいいんだと思えました。
過去にいつまでも囚われている自分が大嫌いでしたが、「普段はその傷に絆創膏を貼っていたとしても、ずっとそのままにしていたら、傷は膿んでしまうでしょう。時には絆創膏をはがして、傷口を空気に晒し、乾かしてあげることも必要」とのお言葉に救われました。
ブログ等拝読しておりますが、お二人の紡ぐ言葉が本当に好きです。ずっと応援しています。
●ウネリウネラからMさんへ
不安を抱えながらも上映会に来てくださって、本当にありがとうございます。水の中にいるMさんのことを思っています。海底には、陸の上では目にすることのできない光景が広がっていることでしょう。水底深くまで伝ってきた光の柔らかさを心地よく感じられる日も来るかもしれません。でも、Mさんのいる水の底に澱がたまってきたら、私はそれを掬いに行きたいと思います。もう少し水面まで上がりたいという時は、塩か何かを入れて(Mさんがしょっぱくなってしまわない程度に)浮力を大きくするお手伝いをしたいと思います。またお会いする日を楽しみにしています。
【13日に来てくれたIさん】
上映会、大変お疲れ様でした。
ご盛況で本当によかったです。
男性も女性も関心のある方々が多いということを私も会場で感じることができて、世の中捨てたもんじゃないなと思いました。
社会を変えるって本当に難しいけれど、声を上げることの大切さも痛感しました。
麻衣さんや睡蓮さんが身を切って、声を上げ続けている姿に涙が出ました。
私は自分の経験にふたをして、それこそ「たいしたことじゃない」と自分に言い聞かせて生きてきた部分があるので。きっと、向き合うことから逃げていたんですね。
なので、今回、誰かに話してみようと思って、何人かの友人に話してみました。反応はいろいろで、同性でも分かってもらえず、「それって自慢なの?」という悲しい反応もありました。
世の中の意識を変えるって、地道な活動しかないのでしょうね。
上映会に行かせていただき、私自身もジャーナリストのはしくれとして何かできることがあるのではと改めて考えさせられましたし、勇気をもらいました。
そして、映画、もっとみんなに観てほしいなと。
せっかく字幕もつけたのでぜひ全国の人に観てもらいたいですね。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
●ウネリウネラからIさんへ
睡蓮さんの言葉は聞く者の心に沁みわたるもので、観客席の方々が懸命に耳を澄ましてくれていることを感じられる会でした。その中に一緒にいてくださったことに、心から感謝いたします。一方、上映会をきっかけに周囲にお話をなさった結果ひどい反応にあったことは、大変おつらかったと思います。悲しいことですが、そうした反応がリアルに想像できてしまい、自分のことのように悔しく虚しく感じました。けれど、上映会でIさんが「世の中捨てたもんじゃない」と感じられた瞬間を、私も一緒に共有し続けていきたいなと思います。今日も報道の現場にいらっしゃるIさんに、敬意を込めて。
【12日に来てくれたTさん】
大変充実した時間でした。映画は、スクール内の教師からのハラスメント・性暴力についてから始まりました。日本でも告発がなされてきて、びっくりしてしまいました。卑劣な、ひどい犯罪だけれど、何十年も私がしらなかっただけだったと思っていたところでした。日本の教師からの性的な圧力、暴力は韓国もそうなのかと驚きました。いや、韓国の被害者たちは静かにつながりながらつぎつぎと抗してきたのでしよう。付箋をはってアピールなど圧巻でした。先輩から代々伝わる怪談はものがたり調にはじまり、ちょっと戸惑いました。だんだん語られる違和感、いやだという思い、私がいやなんだよ!この気持ちが私なんだよ!というさざなみのような声が伝わりました。次からの作品も、もがきながら口を開いて自分の気持ちを明らかにし、苦しくても自己の存在を確認し表現していく様子が伝わりました。自分の正直な心をみつける運動、生きかた。互いに共鳴しながら手をつなぐミートゥ。性暴力をなくす、やってはいけない、と言うことがどんどん当たり前になるように、広めていきたい。必要なことは教育の場で若いときから幅広く、豊かに基本的人権、個人の尊厳を学ぶような構造変革をしてほしい。映画の背景が大変わかりやすく、ウネラさんの、自分に起きたつらい事件のことを語ることで、語り合いたいと皆さんに投げかけされたウネラさん、正直なあなたの様子に参加者は集中しました。
●ウネリウネラからTさんへ
とても細やかに映画を観てくださり、ありがとうございます。ご感想を拝読しながら、私が初めてこの映画を観た時のことが鮮やかに思い出されました。「必要なことは教育の場で若いときから幅広く、豊かに基本的人権、個人の尊厳を学ぶような構造変革をしてほしい」というTさんのご意見に共感します。そのために何ができるか、日々考え続けたいと思いますし、こうした上映会を設けることも、ひとつの学びのきっかけになれば良いなと思います。今後も各地でコミュニティ上映ができるよう、努力していきます。私のつたない言葉を受け止めてくださったことに、心から感謝申し上げます。
ご意見ご感想を募集します
可能な限り、このご意見ご感想特集を続けたいと思います。上映会に来てくれた方も、来られなかった方も、よろしければ以下のコンタクトフォームから文章をお寄せください。
また、「After me too」のコミュニティ上映(映画館ではない施設や、学校、公民館などでの上映)のご希望も承っています。以下のコンタクトフォームまたはuneriunera@gmail.comへお気軽にお問い合わせください。
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