1年と少し前、以下の文章をこのサイトにアップしました。
福島市内で立ち寄った絵画展で、1枚の少女の絵と出会い、そこから私は、内戦状態に陥っていたミャンマーのことに思いを馳せたのでした。
しかしその後、私がミャンマーのことを思い続けていたかというと、残念ながらそうは言えません。ロシア軍のウクライナ侵攻に激しいショックを受けました。最近では選挙が近づくにつれて「少数者排除」の雰囲気が強まっているように感じ、気がふさいでいます。そうした状況に立ち向かってくれている人たちを見ると、同じように立ち向かえない自分が情けなくなり、さらに憂鬱になります。
そんな状態で、かつて「思い出す」と偉そうに書いておきながら、実際にはミャンマーのことを思い出していなかった私です。
7月5日、埼玉県平和委員会が企画するオンラインイベント「ピースカフェ」に、在日ミャンマー人の小川モモウさんが出演されました。当日は参加できなかったのですが、事務局の方が作ってくれた動画を先ほど視聴しました。私のようにミャンマーのことを思い出す機会を失っていた人もいるのではないかと思い、内容を紹介します。
小川モモウさんはミャンマー出身で国内の大学を卒業し、20年ほど前に来日しました。ミャンマーから来る留学生や実習生の相談にのる活動をしてきましたが、昨年2月に軍によるクーデターが発生して以来、母国が内戦状態に陥っていることに深く心を痛めています。5日のピースカフェでの小川モモウさんの言葉です。
「ミャンマーは昨年2月にクーデターが起こりましたが、その時よりも事態は悪くなっています。軍隊が抵抗する市民を殺したり、地方の農村を燃やしたり、人間がするはずないようなことを、してしまっています」
「世界的に見たらウクライナのニュースのほうが多いと思いますが、ミャンマーも内戦というよりも、世界戦争の始まりになりそうな状況です。なぜかと言えば、ミャンマー軍の背後にはロシアや中国がいるからです」
「市民は『人民防衛軍』という組織を作って抵抗していますが、普通の市民なので力は弱いです。若い人を中心に、命を落としてしまっています」
「避難民は何十万人にものぼり、食べ物、医療、教育、すべての面で大変な問題になっています」
「ミャンマーの国民たちではもう抑えられません。世界の人びとの助けが必要です。ミャンマー人は日本のことをとっても信頼しています。日本政府には、民主派である国民統一政府(NUG)を応援してほしいです」
小川モモウさんの動画はこちらから視聴できます。
7分ほどの短い動画ですので、ぜひご覧になってください。
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