【田中まさおさん裁判】原告募集の詳細と連載の新展開について

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 継続取材している「裁判を起こした小学校教員、田中まさおさん(仮名)」についてのお知らせです。教員の働き過ぎ状態をどうにかしようと裁判を起こした田中さんは、最高裁に訴えを退けられたものの、こんどは全国の教員仲間を原告とした「第2次訴訟」に乗り出しています。

いよいよ第2次訴訟の原告を募集

 そんな田中さんを支える「田中まさお支援事務局」は4月23日、第2次訴訟の原告の詳しい募集内容を公開しました。主なポイントは以下の4点です。

原告の応募条件
①個人的な利益ではなく、本訴訟の趣旨に賛同してくれる人
②給特法が適用される、公立学校の現役教員もしくは元教員の人
③長時間労働を理由とする国家賠償請求を行いたい人
④正式に原告となる場合、訴訟費用として20万円を負担できる人

田中まさお支援事務局のSNS投稿を基に紹介

 支援事務局の発表内容に基づいて少し補足します。
 ②についてですが、公立学校の教員として長時間労働をさせられたことへの裁判ですので、すでに退職した人でも、時効(原則3年)が過ぎていなければ裁判を起こせるそうです。
 また、④についてですが、最高裁まで進むとすると通常は150万円ほどの費用が必要ですが、この訴訟ではクラウドファンディングなどで寄付をつのるため、20万円の負担で抑えられるとしています。

※詳細は田中まさお支援事務局のTwitterアカウントで↓

 支援事務局によると、7~8月の夏休みに説明会を開く予定です。そこで弁護士や支援事務局のメンバーたちと面談を行い、裁判の進め方について双方が合意したうえで、原告になってもらうそうです。夏の説明会にどのくらいの人が集まるか、注目したいと思います。

フムフムニュースでの連載は新たな展開に

 田中まさおさんのチャレンジについて、筆者(牧内昇平)はフムフムニュースというインターネットメディアに連載を書いています。これまでの裁判の内容をなるべく分かりやすくぜひチェックしてみてください。

裁判を起こした小学校教員「田中まさお」のメッセージ

フムフムニュースのスクリーンショット画像

 この連載に新展開があります。今までは裁判の内容を中心に紹介してきましたが、これからは裁判だけでなく、田中さんの「子ども観」「教育観」について書いていきます。21日に公開した記事では、「学校のルール」をテーマに田中さんに語ってもらいました。

「子どもの悪いところを出させるのが教員の仕事」
残業代裁判を起こした教師が“無言指導”に反対する理由

 田中さんへの取材のほとんどはオンラインで行ってきました。ピーク時は週1回、2週に1回のペースで話を聞きました。(田中さんは現役の教員です。帰宅後、夕ご飯も食べないままパソコンの前に座ってくれました。大変な負担だったと思います。)田中さんの話は必ずと言っていいほど、裁判の話から学校でのその日の出来事や、子どもたちとの接し方の話に飛んでいきます。そして正直言うと、難しい裁判の話よりも、そうした教育現場での話のほうがとっつきやすくて、おもしろくて、気がつくと「えー、そんな状況なんですか?」とか、「うーむ…それは悩ましいですね」などと相槌を打っていて、ずんずんと話にひきこまれてしまうのです。

 そんな気持ちを多くの方とシェアしたくて連載を書いています。これからの社会のありようを考えるとき、「教育は今どうなっているのか?」という観点は欠かせないでしょう。子どもがいる人も、子どもがいない人も、そして子どもたち本人も含めて、みんなが「教育の今」を考える際のヒントにできるような連載にしたいと思っています。よろしくお願いします。

皆さまのご意見を募集します

 この記事に関するご意見・ご感想をお寄せください。田中まさおさんへの取材は現在進行形ですので、「田中さんにこんなことを聞いて!」という要望なども受け付けています。(題名に田中さんの件とわかるように書いていただけると助かります)

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