先日このサイトで紹介した「子ども脱被ばく裁判」の原告たち(福島の子どもと親)と弁護団・支援団は、きょう3月15日、福島地裁に「控訴状」を提出しました。一審の福島地裁は原告敗訴の判決となりましたが、これからは舞台を仙台高裁に移し、裁判が続くことになります。
控訴状を出す前、原告団・弁護団は、地裁前で報道陣の取材に応えました。
柳原敏夫弁護士「地裁で裁判が行われていた6年半という長い年月のあいだに、原告の方たちもお疲れになりました。一時期は控訴することに悩みもありました。しかし、原発事故直後の国や県の行動はやはり間違っている、許せない。福島地裁の理不尽な判決を受け入れる訳にはいかない。この判決を認めたら、自分たちの思いを自ら否定することになる。そういうことで控訴の決断をしてくださいました。本日、私たちが新幹線で福島駅に到着した時になって、電話で『やっぱり控訴します』と言ってくださった原告の方もいます」
今野寿美雄・原告団長「きょうは私の誕生日です。10年前の今日は、女川原発から命からがら帰ってきて、妻子と再会した日でした。息子から『パパ、足ついてる』と言われました。それから毎年、3月15日が自分の誕生日だということを忘れ、走り回っています。世間は10年を『節目』と言いますが、この裁判はここからがスタートです。みなさんと子どもを思う気持ちを共有したいと思います」
佐藤美香さん(原告団)「先日、郡山の集会で裁判のことを話したら、『応援しているよ』と声をかけてもらいました。私は体が動くうちはがんばりたいと思っています」
きょうはウネリとウネラの共同取材でした。主にカメラを担当していたウネラが、最後にこう聞きました。
ウネラ「子どもの未来のための裁判だと思うので、この裁判の大事なところを、子どもにも分かりやすく、わかりやすい言葉で教えてください」
それを受けて、柳原弁護士がこう答えました。
「山下俊一氏は3・11の前は放射能防護に関してかなり真っ当な発言をしていました。それが3・11後になったとたん手のひらを反すような発言を繰り返している。明らかにおかしいことです。我々はそう主張してきましたが、判決はその矛盾をスルーしてしまいました。これは、子どもの目でも分かる話だと思いますので、高裁でも分かりやすく伝えたいと思います」
以上です。「山下俊一氏の発言問題」については、先日の記事で少し触れています→子ども脱被ばく裁判判決(福島地裁) – ウネリウネラ (uneriunera.com)
後日、もっと詳しく書く予定です(遅れていてすみません…)。今後もこの裁判をウォッチしていきます。
コメント