先日このサイトで紹介した「子ども脱被ばく裁判」ですが、昨日3月11日、原告たち(福島の子どもと親たち)が控訴することを表明しました。

福島地裁では原告側敗訴の判決となりましたが、高裁でどんな裁判が展開されるか、ウォッチしていきたいと思います。

※日本の裁判は「三審制」です。「地方裁判所」で負けても「高等裁判所」、「最高裁判所」と裁判を続けることができます。地裁判決に不服があり、高裁での裁判を求めることを「控訴」と言います。

控訴に際して、「子ども脱被ばく裁判の会」(裁判の原告団・弁護団・支援団)は、共同で声明文を出しました。原告団から了承してもらったので、ここに全文を引用します。


子ども脱被ばく裁判の会 声明

遠藤東路裁判長が主文だけをそそくさと読み上げ、法壇から逃げるように立ち去り、福島地裁玄関前で人々が涙で怒りを爆発させたあの日から10日がたちました。この間、いったんは打ちのめされた原告から、子どもが無用な被ばくさせられた事実をなかったことにはさせられたくない、子どもを守るのは大人の責任だ、このまま終わらせるわけにはいかないとの声が続々と寄せられました。そして、原告団及び弁護団は、仙台高等裁判所に控訴して、子ども脱被ばく裁判の闘いを続ける決断をしました。そのことを、ちょうど10年の節目である本日、2021年3月11日に皆様に表明します。

真の復興と再生は、詳細な調査による被害の正確な把握と対策の実行、責任の明確化と謝罪を抜きにしては実現できないはずです。毒物の被害について、人類は、被害が生じるたびに規制を厳しくしてきました。ところが、この国では、福島原発事故を契機に、最悪の毒物のひとつとされる放射性物質に対する規制が大幅に緩められるという驚くべき事態が進行し、その動きは現在も続いています。

低線量被ばくや内部被ばくのリスクは無視され、「被ばくは可能な限り少なくするべきだ」という、おそらく福島原発事故前は誰もが否定しなかった被ばく問題の大原則すら捨て去られそうです。

子どもたちや将来の世代に対する責任として、小さい声であっても、この国のありように異議の申し立てを続けていく覚悟です。これからも、引き続き、ご支援をお願いいたします。


7年にわたる福島地裁段階で分かったことや、地裁判決の中身について、今後このサイトで紹介していく予定です。鋭意、取材・執筆していきますので、どうぞよろしくお願いします。(ウネリウネラ)

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