「AFTER ME TOO」上映会 ご意見ご感想特集①

性暴力について考える

11月17日に終了した映画「AFTER ME TOO」上映会@福島について、参加してくださった方々からご感想をいただいています。上映会はウネラにとって、勇気を振り絞った#MeTooでした。同じ苦しみを抱えている人たちへの#WITHYOUでもありました。

その思いを受けとめ、返答してくれた皆さんに感謝します。私たちウネリウネラにとっての宝物です。少しずつ、大事に、紹介したいと思っております。

(※ご本人の了解を得たもののみ本サイトで紹介します)


【15日に来てくれたMさん】

この度は、映画「AFTERMETOO」の上映会を開いて下さったことに感謝いたします。開催に至るまで、きっと大変なことが沢山あったのではと思います。
セクシュアルハラスメントの問題は、とても繊細な問題でありますが、しかし多くの人が世界中で長い間、常に受け続けている問題です。
映画を観終わって、取るに足らないと思い込もうとしていた自分にもあった出来事が想起され、未だザワザワとした感情を消化しきれていません。
多くの女性たち(女性とは限りませんが)が、そういった思いを持ったのではないでしょうか。

そこから#MeToo、#WITHYOUもまた、生まれてくるのではないかと思います。
とても良い企画をありがとうございました。これからも、良いお仕事を続けて下さいね。

●ウネリウネラからMさんへ

「取るに足らないと思い込もうとしていた自分にもあった出来事が想起され、未だザワザワとした感情を消化しきれていません」。この言葉に心を動かされました。

‟性”に関わることについて、自分の胸に手を当てて真摯に考えてみた時「自分には『傷』は何もない」と言える人は、実は少ないのではないでしょうか。

普段はその傷に絆創膏を貼っていたとしても、ずっとそのままにしていたら、傷は膿んでしまうでしょう。時には絆創膏をはがして、傷口を空気に晒し、乾かしてあげることも必要かもしれません。この上映会がそういうきっかけの一つになったとしたら嬉しいです。

その一方で、この上映会が、まだそっとしておくべき「傷」に対してまで“無理やり絆創膏をはがす”ことになってしまったのではないかという心配もあります。これは上映会を企画する段階からずっとあった懸念でした。上映会に来て下さった方やこの文章を読んでくれている皆さんからも、忌憚ないご意見を聞かせてもらいたいと思います。


【15日に来てくれたSさん】

「AFTER ME TOO」上映会お疲れ様でした。
いろいろな意味でモヤモヤが残り、私自身も自分の過去を見つめ直す時間になりました。
性被害に留まらず、不条理な出来事に対し声を上げることが許される社会になるよう、
#MeToo#With Youの波を大きくしていきたいですね。
学び、気づきをありがとうございました。

●ウネリウネラからSさんへ

「性被害に留まらず、不条理な出来事に対し声を上げることが許される社会に」というお言葉、まったく同感です。たとえばウネリウネラは今、福島に住んで原発事故のことを少しずつ取材しています。それだけでなく、なるべく幅広く、世の中の被害、不条理を伝えていきたいと思っております。

一つの問題について学び、取材すればするほど、「人の命と尊厳が奪われている」という意味において、すべての問題が同じ根っこを持っているように感じます。

あらゆる不条理に対して#MeToo#With Youの波が起きることを願います。


【13日に来てくれたMさん】

上映会お疲れ様でした。あの後もSNSの反応やニュース記事を追いつつ、陰ながら成功をお祈りしておりました。パンフレットやZINE(※ウネリウネラ通信のこと)も読み、映画の感想を反芻したりもして・・・個人的にはとても貴重な視聴体験となりました。特にZINEは、心震えるものがありました。
個人的な体験になりますが、1年ほど前、仕事中にパワハラ(に相当すると僕は感じている)を受けたことがありました。その際、周囲の反応への落胆があり(加害側について「あの人も苦しんだよ、理解してあげよう」といった類の言葉を僕に言ってくる)。
もちろんZINEに書かれている被害とは別物で、比べられるレベルではないのですが、自分なりに多少、実感や想像、想いを馳せることができるというか。同じような苦しみを感じる方がいた時、どうあるべきか・・・考えさせられるものでした。
なかなか執筆するのは苦しい書だとは思います。けど、心身の調子を第一に、無理のない範囲で継続されることを願っております。
・・・と、聞かれてもないのに自分語りをしてしまいました。
今回は、わずかな時間ですがご一緒させていただき、 お二人の伴走してる感じや雰囲気がとても素敵だなと思ったり。 とてもポジティブな時間でした。またゆっくり話をしたいと思いました。

●ウネリウネラからMさんへ

ご自分のパワハラの被害経験を語ってくださり、ありがとうございます。

ウネリウネラのうち、ウネリ(牧内昇平)はパワハラ事件を長く取材しており、その経験から言っても、Mさんのお気持ちは痛いほど伝わってきます。自身の被害を周りに傍観されたり、無視されたりすることは、加害者からの直接の被害と同じくらい(時にはそれ以上)の苦しみだと思います。

ウネリウネラがとても感銘を受けたのは、14日(月)にトークゲストとして来てくれた福永玄弥さんの言葉です。

「大義のために小異を捨てない」

玄弥さんは劇場の皆さんに大意以下のように語りかけました。

「社会の中でこれまで耳を傾ける意義、価値がないと思われてきた、不平、不満、苦情に注意深く耳を傾ける、ということ。たとえ今の私には『意味が分からない』と思われる告発であっても、もしくはそういう告発だからこそ、注意深く耳を傾ける必要がある。それはとても難しいことだが、すべての暴力・差別を解消することを夢見るならば、必要な行為である」

玄弥さんの言葉の射程はもっと広く深いものだと思いますが、一つひとつのハラスメントの問題についても当てはめることができる言葉ではないかと思います。


ご意見ご感想を募集します

可能な限り、このご意見ご感想特集を続けたいと思います。上映会に来てくれた方も、来られなかった方も、よろしければ以下のコンタクトフォームから文章をお寄せください。

また、「After me too」のコミュニティ上映(映画館ではない施設や、学校、公民館などでの上映)のご希望も承っています。以下のコンタクトフォームまたはuneriunera@gmail.comへお気軽にお問い合わせください。

    関連書籍を引き続き販売します

    劇場では、ゲストの皆さんの書籍のほか、ウネラ手作りの「映画AFTERMETOO特製パンフレット」などを販売しました。引き続き、ウネリウネラBOOKSのサイトで販売していますので、買いそびれてしまった方、お友だちに紹介したい方はぜひお求めください。

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