こどもファーストな教育を考える会のこと

先日ウネリウネラは、こどもファーストな教育を考える会 in Kobe主催の「こどもたち集まれ!こどもファーストな教育を考えよう」というオンライン交流会に参加しました。

会には子ども、保護者、現役の教員たちと、教育研究者で高知県土佐町議の鈴木大裕さんら約50人が集まり、2時間にわたり、それぞれの考えや意見を交換し合いました。

ウネリウネラは自宅リビングでゆるゆるとお話を聞いたり話していたりしたのですが、そのうちわが家の子も「話したい」と言って参加するなど、とてもオープンな雰囲気の会でした。そうした場があるということを知ってもらうため、どのような会だったのかを簡単に報告したいと思います。

現役教員からの報告

会で興味深かったことのひとつに、小学生の子を持つ保護者で現役教員の方による「少人数学級に向けて神戸での現状」というプレゼンテーションがあります。

タイトルにある通り、政令市や各地域の少人数学級導入の進捗状況のほか、疲弊する教育現場についても、図表やたとえを効果的に使いながら、とてもわかりやすく説明されていました。

世の中の状況が大きく変化しているにもかかわらず、この国では40年以上の「学級定数」が変わってこなかったということには、とても驚きました。

国は、公立小学校の学級編成を2021年度から5年かけて、1学級あたり35人以下に引き下げる方針ですが、昨年から始まった少人数学級の実現を求める署名には、現時点で約25万筆が集まっているとのことです。

これらの声がじゅうぶんに反映される社会でなければならないと思います。

プレゼンの中で特に印象に残ったのは、日本における防衛費と教育関連費の対比です。膨らみ続ける防衛費、戦闘機購入費を、教育関連費に置き換えた場合、どれだけ教員が増え、教育を充実させられるのかを、具体的な試算を示して語ってくださいました。

プレゼンターの方は

「モノにカネをかけるのか、人にカネをかけるのか」

と語りかけました。

鈴木大裕氏からの報告

その後、鈴木大裕さんが「いま、日本の学校はなぜこんなにも息苦しいのか」という題でお話をされました。

大裕さんはまず、演題に掲げた問いについて以下のような明快な答えを示しました。

●地域から集ってくる多様な子どもたちの生命を祝福できていないから

●子どもたちを「勝ち組」「負け組」の世の中に適応させようとしているから

●子どもたちに「いまを生きること」や「学ぶ喜び」を教えていないから

●先生が先生になれない世の中だから

冒頭、大裕さんは「おとなに聞いてほしい」と題した小学6年生の新聞への投書を紹介しました。そこには、コロナ禍のなかで多くの楽しみを奪われ、「距離」を保ちながら勉強を強いられることに苦悩し、子ども時代にしかできないことがあるはずだという思いが、切々と綴られていました。

そしてその投書は、こう結ばれています。

このまま詰め込むしかないのでしょうか。本当に他にできることはないのでしょうか。大人に僕たち子どもの気持ちや意見を聞いてもらいたいと強く思います。

大裕さんは、全国学力テストの問題点も解説。Barbara Madeloniの「学力標準テストは子どもの違いをそぎ落とすもの」という言葉を紹介した上で、学力テストの増加により、ドリル学習が増え、放課後や休日の補習も増え、授業へのAI導入という現状に至っている経緯を説明してくださいました。

GIGAスクール予算が加配教員予算の57.3倍であるということ(出典:高橋哲「新型コロナウイルス臨時休業措置の教育法的検討(2):学校再開後の子どもの「学びの保障」をめぐって」『季刊教育法』2020年9月)には、正直、開いた口がふさがりませんでした。

大裕さんは「生徒の学びに喜びはあるのか?」「日本における勝ち組の先に幸せはあるのだろうか?」と問い、学校には「子どもたちと学ぶ喜びを分かち合って欲しい」「子どもたちに『学び方』を教えて欲しい」と語りました。

さらに「学力向上」というのは「反対のしようのない空っぽなスローガンだ」と言い、そんなスローガンを掲げる以前に、

●どんな子どもたちに育って欲しいのか?

●どんな「学力」を育みたいのか?

●学校にどんな場所であって欲しいのか?

●教員にどんな存在であって欲しいのか?

ということをじゅうぶん議論すべきだと訴えました。

子どもたちの声

この会には、子どもたちも参加していました。保護者とともに参加している子もいれば、ひとりで参加している子もいます。学校に通っている子、通っていない子と、日々の暮らし方もさまざまですが、それぞれに自分の考えを一生懸命伝えていました。

多く聞かれたのは、学校における多くの「決まり事」への疑問でした。

「なぜ下着の色まで決められなければならないのか」

「禁止の髪型がある」

「挨拶のしかたにも決まりがある」

以上はごく一部ですが、こんな声が上がりました。コーディネーターの方が「どんなふうにすれば行きたい学校になると思う?」と聞くと

「それぞれがやりたいこと、学びたいと思うことをもっと自由にできたらいい」

といった返答がありました。

こうした子どもたちの意見に大人の参加者たちも真摯に耳を傾け、対等に意見交換をしていました。

子ども、保護者、教員たちが率直に思いを語り合うこうした場が、もっと広がっていくといいなと、感じます。

ウネリウネラも、教育について日々真剣に悩んでいます。身近なところから、教育についてのモヤモヤを、みなさんと共有していけたらと思っています。

ご意見、ご感想など、お待ちしています。uneriunera@gmail.com

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