本の感想

ブログ

みつける ~ユリ・シュルヴィッツ『ゆき』を読んで~

雪が降っているのを最初に見つけるのは、いつも、こどもたちである。大げさではない。本当のことだ。今年も雪が降った。朝起きると、ベランダにうっすらと白く積もっていた。私はそんなことにお構いなく、書きものをはじめた。つぎに起きてきた妻も、こどもの...
落書き帳

ベネター著『生まれてこないほうが良かった』を買ってみる

いま、「反出生主義」という考え方に関心をもっています。「反出生主義」とはなにか。難しいですが、ざっくり言うと“自分は生まれてこないほうがよかったし、今後子どもをつくるつもりはない”という考え方だと思います。それを展開させて、“人類はみな生ま...
ブログ

名前も知らない誰かと人生が結ばれるということ ~~「でんしゃにのったかみひこうき」を読んで

ある冬の夕方、保育園に通う息子たち(次男と三男)を迎えにいく途中、遊歩道でふと足がとまった。道の脇には大人の腰丈くらいの木が並んでいる。葉をうち枯らし、薄茶色の枝をむきだしにしている姿は、どこかもの寂しい。なんて思っていたら、そのうちの一本...