4月4日に下記の記事を出しました。未読の方はぜひお読みください。
続編記事が遅れており心苦しいのですが、福島原発事故の直後に行われたいわゆる「山下発言」について、たっぷりスペースをとり、発言の中身を紹介できたことは意義があったと思っています。
上の記事について、読者の皆さまからコメントをいただきました。
その中から、金性済(キム・ソンジェ)さんからいただいたコメントを紹介します。
【金性済さんからいただいたコメント】
題名: 未来への約束としての子どもの命を被曝から守るために
メッセージ本文:
まず、山下教授をはじめ研究者、東電、政治家らの一人ひとりが、自分の家族、子どもがその現場におかれたときのことを考え、その科学の基準とされたものがどれほど現実から乖離し、現実をごまかし、現実を隠蔽してしまうものであるか、批判的に疑う精神を取り戻すべきです…..
日本社会のこの問題についての無関心、無作為が、日本をどれほど絶望的な破滅に転落させていくか、という危機感ばかりでなく、先の4/15閣議決定による福島第一原発トリチウム汚染水海洋放出方針によって世界をも危険に晒す国に日本がなろうとしていることに対して、私たちは人間のこころと人道的精神を取り戻す必要があります。時間はあまりないのです。
【ウネリウネラから一言】
<私たちは人間のこころと人道的精神を取り戻す必要がある>という言葉、重く受け止めました。
<時間はあまりないのです>。この言葉に強く心を打たれました。短い文章ですが、とても心に残るメッセージでした。ありがとうございました。
金性済さんは、NCCJ(日本キリスト教協議会)の総幹事を務めています。そしてこのNCCJは、福島原発の汚染水海洋投棄について、抗議声明を出しています。
声明は、こう指摘しています。
人類の英知を結集しても完全に管理統制のできない核・原子力に対して、日本の原子力行政は、いかに深い無責任の闇を抱えているかを思わずにおれません。
ウネリウネラはこの指摘に共感します。
新聞などを読んでいると、原発汚染水海洋投棄の問題は、いつの間にか、「風評被害をいかに防ぐか、いかに補償するか」という問題になっているようです。はたしてそれでいいのでしょうか。
まず、被害が本当に「風評」だけなのか。人間の健康や地球環境への影響はないのか。「影響はない」という政府・東電のアピールを、ウネリウネラは簡単に信用することができないのです。
それとは別に、「なぜ福島だけから放出するのか」という疑問も残ります。「そんなに安全ならば東京などほかの海からも流せばいいではないか」という指摘がありますが、ウネリウネラは「確かにそうだよな」と思っています。福島だけが我慢しなければならないものなのでしょうか。
みなさんはどうお考えですか?
今回は「山下発言」記事について、金性済さんのコメントを紹介しました。金さん、ありがとうございました!
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