【ご挨拶】朝日新聞社を退社しました

 私、ウネリこと牧内昇平は、6月30日付で朝日新聞社を退社しました。

 2006年の入社以来、朝日新聞の記者として、たくさんの方にお世話になりました。ありがとうございました。退社の理由について少し書きます。

 私のパートナー、ウネラも朝日の記者でした。私とは同期入社です。そのウネラが、取材相手から性被害を受け、勤務先の朝日新聞社からも不当な扱いを受けたことは、先日このブログで紹介しました。

 この記事では甲子園での被害を中心に書きましたが、事件はもう1件あり、事態は複雑です。ブログにも一部書きましたが、私たちはウネラの性被害への対応について、朝日新聞社に話し合いを求めたことがあります。昨年2月のことです。被害当時の会社の対応の事実関係を確認すること、当時の対応のどこに問題があったか検討すること、などを求めました。

 心身の負担を考えると、ウネラが直接交渉を行うのは難しかったため、私が専門家に協力してもらって交渉の窓口になりました。

 結果として数か月後、会社から「性被害の事実はあったものの、社としての対応に問題はなかった」との回答を受けました。私たちは納得がいかず、再調査を求めましたが、却下されました。

 交渉中の会社の対応は到底誠意を感じられるものではなく、ウネラの精神は痛めつけられました。最終的には、自力で会社からのメールを開くことが困難なほどの状態になりました。



 こうした経緯で、ウネラは昨年11月に朝日新聞社を退社しました。ウネラが退社した日、私自身も近い将来に辞めることを決めました。当たり前です。自分の家族を不当に扱った会社のために、働くことはできません。

 退社理由は以上です。シンプルですみません。「スクープを社の幹部に握り潰された!」などと書ければカッコイイのですが…。

 書いておきたいのは、私の取材活動や、本ブログ「ウネリウネラ」での活動は、退社と関係がないということです。政治記者でもないのに「れいわ新選組」の記事を書いたり、本を出したりしましたが、そうしたことで上司から目をつけられ、居づらくなった訳ではありません。

 ウネラがこのブログに性被害について書いたことも、今のところ会社からは何も言われていません。これは会社を擁護するためではなく、私たちのことを心配してくれる人に正確なところを知ってもらうために書いておきます。

 なお、10月から別の新聞社で働く予定です。社が変わっても、これまでと変わらない問題意識で、記事を書きたいと思っています。

 夏のあいだは、今住んでいる福島で、自分なりの取材活動を行うつもりです。

 今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

牧内昇平(=ウネリ)

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